気まま

期間限定予定な鮒ブログ 腐要素有りなので注意
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--/--/--(--) --:--:-- | スポンサー広告 | Trackback(-) | Comment(-)
【短文】その由来
剣司・衛・咲良の短文です。
昔のを引っ張り出してアップ。ちなみに2007年1月13日だそうで…(苦笑)
多分この頃再熱して全話見たりして妄想してたんだろうなあ。
この三人って、良い関係性ですよね。衛本当にええ子やでえ(誰)



放課後の教室。
とはいっても外はまだ明るく、校庭からは笑い声。
校舎からの人の気配が消えた訳ではない。
それは一騎のクラスも同じで、教室には三名が残っていた。
一人は教壇の上に堂々と座り、二人は自分の席に座っている。
二人の内、一人は机の上のプリントを睨み、もう一人はその態勢から崩れた様にプリントを下敷きにして眠っていた。

「剣司!…この馬鹿っ。補習だっていってんのに…」

教壇から咲良の声。
プリントを睨んでいたのかボーっとしていたのか定かではない、衛の声が返ってきた。

「なんか今日ずっと眠そうだったからね」
「なんで」
「さあ。…考え事っていってたけど」
「…全く」

呆れたのやら諦めたのやら。咲良の溜息が教室を包んだ。
咲良を見つめていた衛が何か思い出したように発した。

「ねぇ、姐御は好きな人いる?」
「な、なによいきなり!」
「いきなりじゃないけど……気になったから」
「なにさその理由…。」

本当はクラスの女子が、誰が誰を好きと噂をしていたのが耳に入ったからだった。
それをいうとまた何か言われそうな気がしたので、「なんとなく」聞いた事にした。
今まで咲良と剣司と三人で居た中で、咲良からはそのような話題が一度として出なかったこともあって、気になったのだ。

(剣司はよくナンパしてるけど)

ナンパといっても、少しでも相手にしてくれそうな下級生だの、ただ「モテたい」「人の目」優先のようだけど。

「ま、あたしは強い人が好きだな」
「強いって……一騎?」

クラスの中で強いと言えば、一騎が浮かんだ。

「馬鹿!違うよ。……まあアイツは強いけどさあ……」

そう言って黙って窓の外を向いた咲良のまっすぐな眼を見てると。誰を想い浮かべてるのか想像がついた。
(多分お父さんなのかなあ。……それより、今…)

衛が「一騎?」と言い、咲良が「馬鹿!」と言った瞬間。
ガタッと隣が動いていた。隣は寝ている筈の剣司。その音は咲良の声で消されたけど。
剣司を横目で見たが、机に突っ伏している。余り気にしない事にして、会話を続けた。

「姐御は強い人が好きなのかあ」
「うん、だから私も強くなるんだ」
「なんで?」
「結婚する人が自分より強い方がいいだろ、その基準を上げるため」
「ふーん」

咲良らしかった。

「あんたは?」
「僕!?僕は…いないなあ。今のまんまがいいや」
「変わってるね」
「姐御ほどじゃないよ」
「なんだってぇ」
「ごめんなさい~!」
「はあ…ほら、早くやんな」
「う、うん」
「剣司!あんたもそろそろ起きな!」

座っていた教壇から飛び降り、ずかずかと剣司の席に行き頭を叩いた。

「でっ…!」

ようやく顔を上げた剣司。咲良は教壇に戻り二人を睨む。剣司と衛は焦って問題にとりかかる。
真後ろに掛けられている時計を見。

「あと5分」
「えぇー!?」

時間は待ってはくれず、終了。
しがみつく剣司からプリントを奪い、咲良は教室を出た。

「はああ…また明日も補習かなあ」

殆どの時間寝ていた剣司が溜息。

「補習がなくてもきっと姐御の道場だけどね。…ねえ」
「ん…?」
「さっき起きてなかった?」
「え!起きてねぇよ!」
「えー…そうだったかなあ。なんか動きおかしかったし」
「さー帰るぞ衛!」
「あ!待ってよ」

あからさまに焦る剣司と。
今の現状に満足しているせいか、鈍感なせいか結局「そこ」に気付かない衛。

(姐御は強い男が…)
(何で隠すんだろう…)

そうして二人して考えていた為か、主題になっていた大事な存在を、忘れていた。

「二人とも、付き合ってあげた私を置いて帰る気~」

廊下に出た二人の肩を掴む咲良。
その手は、妙に力が入っていた。肩がギシギシと。

「あ…」
「姐御…」
「さー家の道場で補習しましょうかあ」

にこやかにいっているつもりだろうが明らかににこやかさを持続できていなかった。
衛はいつものようにびくびく反応していたが、剣司は咲良の掴む手を見、下を向いて考えていた。

「強く、そうか、強く…」
「剣司?」
「何ぼーっとしてんのよ」
「ああ…!一騎に勝つ実力をつけてやるぜ!」
「は?」

急にテンションの上がった剣司は上履きを履き替えずに校庭を一直線に突っ切っていった。
そして校庭の真ん中で「強くなってやるぜー!」と叫んでいた。

「あの馬鹿、何かあったわけ?」
「うーん…わかんない…」

ついていけない咲良と衛が、咆える後ろ姿を呆れて見ていた。

次の日。

「一騎くん、お早う」
「遠見…おはよ」
「?どうしたの」
「これ…」

この次の日から、一騎の下駄箱には、剣司からの果たし(挑戦)状が入るようになった。


end
スポンサーサイト
Comment
≪この記事へのコメント≫
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
Secret: 管理者にだけ表示を許可する
 
Trackback
この記事のトラックバックURL
≪この記事へのトラックバック≫
Designed by aykm.
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。