気まま

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【短文】記憶の彼方と今が交わり溶ける
最近、またパチパチと記事ごとに拍手を頂けて、嬉しいです^///^
相変わらずのんびりペースでカップリング関係なく好きなテーマや掘り下げたい事を書いているだけなので、こうして反応を頂けて嬉しいです。ぱちぱちされている度に、どの記事に反応されたのだろうと見に行ってしまいます(笑)
見に来てくださる方が居るだけでも幸せですが、こうして反応してくださって、改めてありがとうございます。
その拍手に応えられるかは分かりませんが、また何か琴線に触れる文章(妄想)が書けたら嬉しいなあ~なんて。
ぐだぐだと言っておりますが、とにもかくにも、ありがとうございます…っ!(土下座)

‐‐‐‐‐‐‐‐

さてー。
話変わって短文アップです♪
【総士と一騎】の関係を第三者視点から見た、印象の変化というか、二人の関係の変化を描きたいなあ~と思って書いたものです。一応【総一+衛】です。時間軸は【本編中盤での一騎帰還後】です。
では、楽しんでいただけたら幸いです~。



いつも、総士に声を掛けるのは一騎以外の誰かだった。
【子供の頃は皆、わけ隔てなく仲が良かった】と、衛は記憶していた。
いつの間にか、一騎はあまり輪の中に入る事がなくなり、総士も独りで居ることが増え。
そして、その違和感がなくなる位、それは【当たり前、ごく自然な光景】に収まっていた。
(だからかもしれない。)と衛は思った。


‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐

咲良がいつものように剣司・衛に道場稽古を呼び掛けた。
剣司は授業が終わった直後、職員室に呼び出されていたので、その場には居なかった。
なので剣司の分も衛が頷いていた。
そこまではいつもの事だったが、そこで咲良は帰り仕度をしている一騎にも声を掛けていた。
「一騎、今日あんた暇?」
「え?あぁ、買い物に行くくらいだけど」
「じゃあ、あんたも道場に来な」
「道場って……稽古か?」
「そ。剣司と衛じゃ張り合いがなくてね。たまには付き合いなさいよ」
咲良がニヤリと笑う。その表情は、一騎の拒否権を奪っているように見えた。
「……分かった」
一騎が頷いた途端「じゃあ、私は道場で待ってるから」と言って鞄を持ち、足早に教室を飛び出そうとしていた。
「あっ、待ってよ咲良!」
咲良を慌てて呼び止めた。するとステップを踏むように振り返って。
「衛は剣司を連れてくること、いいね」と念を押された。
「あー、うん。出来たら」
『出来たら』はとても小声だったので咲良には届かなかったらしい。
気のない返事にも関わらず、咲良は「よしっ」と笑って今度こそ教室を出ていった。

衛は再び自分の席に座って帰り仕度を始めた。しかし、急いだところで、剣司が戻ってくるまで動けない事に気付いた衛は帰り仕度の手を止め、ぼんやりと教室を眺めた。
その視界には、一騎が総士の席に向っている光景が写った。

「総士、今日暇か?」総士が座る横に立ち、一騎がおもむろに話しかけていた。
「アルヴィスに行く予定だが」
「そっか……いや、だったらいいんだけど」
「……何だ」
「今日咲良に道場に稽古に来い、って言われてるんだけど、お前も行かないか?」
「それは……一騎、お前だけか?」
「いや、剣司も衛も一緒だけど」
「要先生は居るのか?」
「え?いや、わかんないけど」
総士はその言葉に溜息をついた。
要先生が一緒ならば安心して送り出せるが、剣司に咲良では無駄な心配が多い。

その総士の反応に、一騎は≪望み薄≫と判断したのか、総士の隣の席の上に置いたままの自身の鞄を手に持ち。
「総士忙しいなら今日は……」と言おうとした。
しかし言おうとしたところを被され、「僕も行く」と言われた。
「え?」
「全員パイロットなのに誰も監視せずに怪我があったら困るだろう。僕も行く」
そう言って自身の帰り仕度をテキパキとこなした。
「監視って……」一騎が茫然と言葉を反芻する。そして、「でも、総士も一緒に稽古するんだけど」と付け足した。
「僕もか……!?」しっかり鞄を持って教室の出口に向かおうとしていた総士が慌てて一騎の方を振り返った。
そんな一騎は「いいだろ、たまには」と笑って、総士の方……教室の出口へ向かい。
「僕はただ三人を監督するだけだからな……!一騎!」と喚いている総士の手首をつかみ、ずるずると引きずっていった。


そして二人は衛の視界から消えた。まだ廊下からは総士と一騎のコントのような問答が聴こえている。
二人を見送りながら、「なんか……懐かしい気がする」と衛は声に出していた。
「何がだ?」その独り言に反応したのは、職員室からたった今戻ってきたばかりの剣司だった。
「あ、剣司おかえりっ。何だったの職員室?」
と聞くと、剣司はハッとしたように衛の方を見、そのままずるずると自分の席に崩れ落ちた。
「もー勘弁してくれよー…俺はモテたいだけなんだってー…」
多分、生徒会の仕事の事だろう。ことごとくサボっているらしい事は最近の剣司の様子から分かる。
ただ、生徒会も機能しているかと言えばそれほど重要な部署ではないらしい。
それでも学校内のポスター貼りや、雑務の管理は生徒会なので、「それくらいはちゃんとやってね」というお小言だろう。
机に突っ伏して何やらぼやいている剣司に「僕も手伝うからさ」と声を掛けると「ありがとなー」と気のない返事が帰ってきた。
その声に苦笑しつつ。待っていた理由を思い出す。
「あ、剣司、咲良が今日稽古だから道場来いだって」
「げ……、今日はもう疲れたよ俺は……」
行く気がなさそうだった。
「でも、行かないと」
「俺パス」
「えー!……あ、でも今日は一騎と総士も一緒だって」
と言うと剣司が椅子から勢いよく立ちあがった。
そして衛を凝視して、「それ、本当か」と聞いた。衛は「うん」と返事をすると。
「何だよ早く言えよー!よし、今日こそ一騎に勝ってやるぜ……!」
と勢いよく教室を出ていった。が、すぐに戻って来て、「鞄忘れたぜ!」と言って空に近い鞄を掴んだ。
「衛、ほら行くぞ!」
「うんっ。あ、生徒会の仕事は?」慌てて荷物を纏めながら聞くと。
「そんなもん明日でいーよ」と剣司は笑った。
そして二人で教室を飛び出した。

‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐

「そういえば」小走りしながら、剣司は思い出したように問いかけた。
「何?」
「さっきの……何が懐かしいんだ?」
「え?」
「ほら、俺が教室入った時に何か言ってただろ」
「あー。さっきさ、一騎が総士を道場に誘ったんだ」
「うん。それが?」あまり反応はなかった。
「いや……何か懐かしくて」
と言うと、剣司は≪よく分からない≫という顔をした。
「あいつら、仲悪かったっけ?」
「ううん?そうじゃないけど」と歯切れの悪い返事をしてしまった。
「まー、あいつらと一緒に遊ぶのも久しぶりだけどな」剣司はぼんやりと過去を思い出していた。
「稽古だけどね」と衛は付け足した。そして会話は途切れる。
そんな話をしていたら、いつの間にか、小走りから普通に歩いていることに気付き。
「ほら、さっさと行くぞ」と剣司は走りだしたので衛も追いかけた。

風を受けて走りながら、衛は嬉しくなっていた。
皆が仲良く遊んでいた【過去】。
それは、もしかしたら【過去】ではなく、今も変わってはいないのかもしれない、と漠然と感じた。


‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
衛の感じた総士と一騎の距離は、剣司には全く共感されなかった。
それが剣司にとって【当たり前】だったからだろう。
子供の頃の記憶は薄れ。
仲が悪い訳じゃなく、意識していない訳ではなく、ただ、二人の距離が遠かった。
それだけなのだ。
衛自身、この会話を真矢とすれば、きっと衛の気持ちは形ある【理解できるもの】に変わったのだろう。
ただ、剣司とだったので漠然とした感情で終わった。
‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐

言葉にならないふわふわとした気持ちのまま、衛は心地よく、走った。道場へ。
総士と一騎の、あたたかな【変化】を想いながら。


end



あとがき
本編で一騎が島に帰還後の、【総士と一騎の変化】を第三者視点で描きたくて書きました。
子供の頃の記憶は薄れてしまい、記憶がある数年間を【当たり前の関係性】だと思ってしまう。
真矢は当然気付いているし、むしろ向き合い、対話するようにしっかりと二人の関係性を捉えている立場だったので、衛にしました。
衛も、二人の距離の変化に気付きつつも、それが自然であれば何も言わないと思うので。
ただ、二人が【友達】としての会話をしてるだけで、その変化に気付き、幸せな気持ちになるだろうなあと思ったのででで。
これもまた成長なんですよね。多分。
なんだか、そんな感じを楽しんでいただけたら幸いです。
ありがとうございました。
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